2008年3月 9日 (日)

・女子マラソン 北京五輪の代表は誰に? ⑨ 高橋尚子夢実現せず 中村友梨香初優勝

北京五輪の最後の切符をめぐって多くの有力選手が参加した名古屋国際女子マラソンは、予想以上のスローペースで展開、初マラソンの中村友梨香が制し、代表を有力にした。

高橋尚子は9キロで遅れはじめ惨敗した。

1.レース展開

名古屋の3つの敵。①風、②高温、③花粉

最大の敵である風はなかったが、予想を上回るスローペース。20km直前からペースが上がったものの、中間点では1時間14分43秒。まさに勝負のマラソンとなった。

25km、原裕美子が出るがペースが上がっただけでリードは奪えない。

28km、今度は坂本直子がスパート。怪我で苦しんだ坂本のリードに鳥肌が立つ。が、このスパートも先頭集団の絞り込みにしかならない。

31km、次は堀江知佳が先頭へ。原、坂本も遅れ始める。

32km、最後は堀江のスパートになんとかついていった中村友梨香が先頭へ。ついにリードを奪いそのままゴールへ。後半の追い上げもあり2時間25分51秒となんとか26分を切り、北京への切符をほぼ手にした。

2位も初マラソンの尾崎好美。原4位、弘山9位、坂本10位だった。

2.中村友梨香

天満屋所属21歳。シドニーの山口衛里、アテネの坂本直子に続き3大会連続で天満屋から代表が選出されることになりそうだ。兵庫県立西宮高校出身で坂本の高校の後輩でもある。初マラソンである選考会で優勝して五輪が2回目のマラソンというのは、過去バルセロナの小鴨由水(五輪29位)、アトランタの真木和(12位)の二人。五輪で振るわなかっただけではなく、その後も活躍していない。

中村は若手育成枠で出る、位の気楽な気持ちで北京を走ってほしい。プレッシャーをかけ逸材を潰してはいけない。

3.高橋尚子

おそらく最後のマラソンになったであろう。過去最悪の2時間44分18秒の27位で終わった。大声援のなか、最後のレースなので棄権するわけにいかずなんとか走りきったといったところ。

偉大な実績と絶大な人気選手の最後として寂しい結果であったが、ここまで惨敗すると応援する方も諦めがつくと言ったところだ。

監督室にいた小出義雄の解説によると、「マラソンは簡単なようで、むつかしい。12日前の40km走を見たときは絶好調だった」とのこと。これを受け解説の有森裕子は「ここ数回、順調に仕上げてきても最後に失敗している」と語っている。はやり一人で練習するのは無謀だったのであろう。

レース後、昨年8月に半月板の手術をしたことを明かした。もともと無理だったようだが、スポンサーの関係で走らざるを得なかったのだろうか。引退は明言しなかったものの、第一線で走るのは無理だろう・

中継アナウンサーが、高橋の言葉として「チームQを立ち上げた時、オリンピックは意識していなかった。皆さんの声援で目指そうと気が変わった」としゃべると、思わず有森が「ウー。」と言って押し黙った。有森もずるくなったというか大人になったものだ。

4.代表選考レース

マラソンの代表を1発勝負で決めているのはアメリカぐらいで、各国海外レースを含めた複数のレース結果をみて総合的に判断しているようだ。

日本の選考レースは世界陸上と3つの国際マラソン。それはそれでいいと思うが、今回のようにも野口・渋井・福士以外の有力選手が一同に集まると、試合前もわくわくするし、レースも息が詰まる展開であった。日本人どおしの直接対決が五輪で初めてというのもいただけない気もする。むつかしいところだ。

5.有森裕子

高橋尚子とともに小出門下生で、高橋と同じように最後に小出と袂を分けた有森裕子。冷静で専門的な解説が光った。情感的な解説が多い元女子マラソン選手の中ではピカイチであろう。

小出と距離を置いた原因が高橋尚子だったし、かつてはそのことを直接批判したこともあっただけに、高橋の失速には微妙な心境だったと思う。

6.総括

「女子マラソン 北京五輪の代表は誰に? ①」(2007.8.30)で

【①野口 ②原or高橋or土佐 ③新谷 がベストか。シドニー、アテネに比べると一回り小粒。②枠の健闘次第。】と日本選手の力を分析したが、①野口、②土佐、③の若手枠に新谷にかわり中村が入ったことになり、現状の日本選手としてはまずまずの選手構成になったと思う。暑い北京。消耗レースになると土佐の目があるかもしれない。大阪・名古屋と全体的に消極的なレースだったのが残念だ。

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2008228日 女子マラソン 北京五輪の代表は誰に? ⑦ 名古屋国際エントリー発表 原裕美子をどのように評価するか」

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2008年2月29日 (金)

・女子マラソン 北京五輪の代表は誰に? ⑧ 名古屋国際 高橋尚子最後の挑戦

高橋尚子は、小出監督と袂を分けてから、他の実業団に属さず、いわば自身で調整するという無謀な道を選んできた。さらに年齢的に普通に調整することが難しくなってきている。瀬古の晩年のような姿は見たくない願う。

が、高橋尚子が普通に調整してくれば、優勝して北京の切符を獲得する確率は60%とみている。60%は応援の要素も含まれるものの、チャンスが来たと思う。アテネ以降若手の台頭がなかったおかげである。野口みづきと高橋尚子のゴールドメダリスト2人を北京に送りたい。

前の記事で書いたように原が優勝して、僅差で高橋が2位になるとややこしいが。

<本当のことを言わない>

高橋尚子のインタビューを聞いていていつも違和感を覚える。本当のことを言っていないように思う。なぜ、本当のことを言わないのだろう。私が勝手に答えを用意していてその答えと違うだけのことだろうか。

1.シドニーの最終選考となった名古屋(下記④)

前半のタイムを倍すると2時間25分を越えるペース。大阪2位の弘山のタイムから大きく遅れをとる。後半驚異的なスピードで追い上げ文句なしのタイムで優勝。

⇒ タイムは気にしていなかった。勝手に体が動いた。気持ちよかった。

2.シドニー五輪(下記⑤)

35kmの手前でサングラスを外しスパート。シモンを振り切る。この地点を合宿地にして、サングラスをその地点にいたお父さんが受け取っている。

⇒ スパート地点は決めていなかった。勝手に体が動いた。

3.アテネ落選のインタビュー

「名古屋を走らなくても大丈夫」の小出監督の判断が裏目に

⇒ 監督をオリンピックに連れて行ってあげられなかったことが一番悲しい。また元気な姿を見せたい。 と健気。

4.小出からの独立

アテネ落選の判断ミスが尾を引いたのか。翌年独立宣言。

⇒ 最後は監督に頼らず自己責任でやってみたい。結婚して親から離れていく娘のような気持ち

※ どうして本当のことを言わないのだろう。心の強い選手と思うが、しんどいのではないだろうか。

<高橋のマラソン暦>

1997 1月 大阪   7位 2時間3132

1998 3月 名古屋    1位 2時間2548

                       (日本最高)

199812月 バンコク・アジア大会 1

2時間2147秒(日本最高)

2000 3月 名古屋    1位 2時間2219

2000 9月 シドニー五輪 1位 2時間2314

2001 9月 ベルリン   1位 2時間1946

                      (世界最高)

2002 9月 ベルリン  1位 2時間2149

200311月 東京    2位 2時間2721

200511月 東京  1位 2時間2439

200611月 東京  3位 2時間3122

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2008年2月28日 (木)

・女子マラソン 北京五輪の代表は誰に? ⑦ 名古屋国際エントリー発表 原裕美子をどのように評価するか

名古屋国際女子マラソンのエントリー選手が発表になった。アテネ五輪7位の坂本直子はアテネ後怪我に苦しんだが何とか出場できる見込み。

期待の若手は、新谷仁美(19)がまだ時期尚早ということで見送り、ダークホースと見られていた大崎千聖(20)が怪我で断念、中村友梨果(21)のみの参加となった。

1.エントリー選手の顔ぶれ

世界陸上が9月あったので北京の切符を得た土佐以外の出場選手嶋原清子:6位、小崎まり:14位、原裕美子18位、橋本康子:23位)が間隔を置ける名古屋に回ったこと、東京は野口が走るので回避したこと、怪我や体調不良の選手が最後の名古屋にかけたことで、いつも五輪選考では消化試合の様相を呈する名古屋に蒼々たる名前が並ぶ。

しかしながら、アテネ以降新しい力の台頭がないので、30歳を越えて決め手に欠ける選手が多く並ぶことになった。

2.勝者予想

本命はやはり高橋尚子。対抗が大阪を直前に体調不良で欠場した原裕美子。ダークホースが坂本直子。(怪我の回復次第)。後は切符をゲットしても北京は期待できないと思う。

3.予想レース展開

名古屋固有の風。①風を避けること、②25分台(大阪の森本友の2時間25分34秒がベンチマークとなる)でも優勝さえすれば北京の切符が固くなったこと、③ベテランが多いこと、で、前半は当然牽制しあった相当ゆっくりしたペースでレースは展開するだろう。福士の失敗をみて誰も飛び出さないと思う。

4.原裕美子をどう評価するか

高橋の調整具合が不明だが、高橋については別の記事にしたい。

対抗の原が仮に勝った場合、陸連としてはちょっとややこしいことになると思う。今回のメンバーで現状一番力があるのは原だと思う。が、原の世界陸上18位と、大阪を調整失敗で欠場していることを考えると勝っても評価するわけにはいかない。

日本陸連の沢木専務理事が、昨年の世界陸上の選考時に、男子選手の追試(福岡でだめだった選手がびわこでいい成績をあげること)を評価しないと言っていたと記憶している。原は北京の切符の権利はないと思う。それでも、原が22分台・23台で勝てば可能性が出るが、24分、まして25分以降だと、物議を醸すだろう。

原が優勝。2位に嶋原清子が入ると、世界陸上6位(原は18位)、名古屋2位で案外と逆転が起きるかもしれない。

坂本直子のアテネ以降の怪我が残念でしかたがない。順調なら坂本と野口で強力な布陣が組めたのに。

ロス以来久々に、出す選手がいなくて困る事態になりそうだ。

<名古屋の出場選手と自己ベスト>( )は年齢

高橋尚子(35) 2時間1946

坂本直子(27) 2時間2151

弘山晴美(39) 2時間2256

大南敬美(32) 2時間2343

原裕美子(25) 2時間2348

大島めぐみ(32)2時間2425

加納由理(29) 2時間2443

橋本康子(32) 2時間2521

嶋原清子(31) 2時間2614

中村友梨果(21)初マラソン

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2008年1月27日 (日)

・女子マラソン 北京五輪の代表は誰に? ⑥ 福士加代子は惨敗 

1218日の記事で予想したように、福士が飛び出し途中で失速した。追うべき一番手の原は体調不良で欠場。二番手の加納は途中棄権。優勝はマーラ・ヤマウチで2時間2510秒。2位で日本人1位は天満屋の森本友で2時間2534秒。前半の消極的な走りが響いた形になり、代表になるには厳しい結果だ。

40km走。30km走も走らずにぶっつけ本番で臨んだ福士。マスコミがあおったがそう甘くないという結果になった。最後は感動的なゴールであったが、惨敗は当然の結果だったと思う。今後じっくりマラソンに取組んでロンドンをマラソンで目指してほしいものだ。

これで、名古屋組にチャンスがやってきた。高橋尚子にもチャンスがやってきたということだ。最後の1枚は名古屋でということになる。が本命不在。アテネのあと若手が台頭していないことへのつけだ。名古屋の有力選手が軒並み30台とういうのはその証拠だ。

風の名古屋。風避けで牽制し合うレースにはしてほしくない。大崎、中村に次世代への期待ができるレースをしてほしい。

私の希望は「高橋か坂本が優勝し、2位に若手が入る。」という結果だ。

<名古屋の予想選手>( )は年齢

高橋尚子(35)、弘山晴美(39)、

坂本直子(27)、嶋原清子(31)

橋本康子(32)、大島めぐみ(32)

小崎まり(32)、大南敬美(32)

新谷仁美(19)⇒出ないみたい。残念。

大崎千聖(20)(土佐礼子の練習パートナー。マラソン初挑戦)

中村友梨果(21)(天満屋、マラソン初挑戦)

らということになる。今回欠場した原裕美子(25)も出るかもしれない。

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2007年12月19日 (水)

・女子マラソン 北京五輪の代表は誰に? ⑤ 福士加代子参戦 高橋尚子にもチャンス 

5大会連続のメダル、3大会連続の金メダルがかかる北京五輪の女子マラソンの代表の切符。9月の大阪の世界陸上で土佐礼子がまず内定。10月の東京国際でアテネのゴールドメダリスト野口みずきが当確の走り。

来年1月の大阪国際、3月の名古屋国際を残して残り切符は1枚になってしまった。

大阪の参加選手が発表になった。

福士加代子、原裕美子、小崎まり、加納由理、小幡加代子、藤永佳子(かつての高校駅伝のエースがマラソン初挑戦)の名前がのっている。

よって名古屋は、

高橋尚子、弘山晴美、坂本直子、新谷仁美、大崎千聖(土佐礼子の練習パートナー。マラソン初挑戦)、嶋原清子、橋本康子らということになる。

うわさどおり福士加代子が参戦する。始めから飛ばすだろう。そして途中で失速すると見ている。原がそのスピードに合わせてそのまま勝ってしまうかつぶれてしまうか。

つぶれれば、名古屋の高橋尚子にもチャンスがめぐってくると思う。峠を過ぎた選手は急激に衰えるとも言える。シドニーの選考会の有森のように無残に負けてほしくないと思う。高橋の天性に期待したい。はやり高橋の元気な走りを見てみたい。

大阪、名古屋の出場予定選手に、五輪でメダルの期待できる選手がいない(失礼承知)ので、ここは新旧のゴールドメダリストを揃えた豪華メンバーで臨むがいいと思う。

福士は準備不足。マラソンをなめてもらっては困る。という気分だ。

坂本は怪我で準備していた大阪に出れない。名古屋も微妙。男子の森下。女子の山口のように五輪後、怪我で走れなくなってそのまま引退に追い込まれるのか。ここは無理をしないでほしい。

新谷、大崎の若い芽も是非、花開いてほしい。

またマスコミが騒ぎはじめだした。皆、気にせず、怪我をせず、いい走りをしてほしい。

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20071118日 「女子マラソン 北京五輪の代表は誰に? ④ 東京国際女子マラソン 野口貫禄のV」

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2007年11月18日 (日)

・女子マラソン 北京五輪の代表は誰に? ④ 東京国際女子マラソン 野口貫禄のV

5大会連続のメダル、3大会連続の金メダルがかかる北京五輪の女子マラソン。野口みずきが8年前のシドニー五輪の選考レースで山口衛里の出した2時間22分12秒の大会記録を更新する2時間21分37秒で優勝。北京五輪の代表の座をほぼ確定させた。

本命が勝って良かった。

まさに貫禄の走りであった。4年前の高橋尚子の失敗の二の鉄を踏むことはなかった。心配した渋井のやけくそ的飛び出しでペースが乱れることも起きなかった。5kmまでに渋井が飛び出さなかった地点で、特別な体調不良がない限り野口の勝ちが決まったと思った。事前の予想に反して高温となったため前半やや自重気味にレースは展開する。記録より勝負と思われたが、後半の坂道で野口の本領が発揮され、坂の急な東京で記録も出た。

2時間ちょっとのレースだが勝負が決まるのは一瞬。渋井が落ちた瞬間はコマーシャルだった。

これで、切符は実質残り1枚。

大阪  坂本直子、福士加代子

名古屋 高橋尚子、原裕美子、新谷仁美 か

新谷を押したいが、国際経験どころかレース経験の少ない。若くしてマラソン代表になった小鴨由水や市橋有里がつぶれてしまった過去の教訓から、坂本か高橋かの方がいいだろう。坂本は怪我の回復次第。高橋尚子も充分目がある。

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20071030日 「女子マラソン 北京五輪の代表は誰に? ③ 東京女子マラソン 野口VS渋井」

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2007年10月30日 (火)

・女子マラソン 北京五輪の代表は誰に? ③ 東京女子マラソン 野口VS渋井 

11月18日に開催される東京女子マラソンの招待選手が発表になった。日本歴代1位の野口みずきと2位の渋井陽子の直接対決が見られることになった。二人の記録は2時間19分台で世界歴代3位と6位。

世界陸上を回避して、早くから東京に焦点を合わせていた野口に、渋井が挑戦状をたたきつけた形になった。

アテネの金メダリストの野口は、他の有力選手が野口の出る東京を回避するだろうという読みもあったと思うが、あてが外れた感がある。

ただし、渋井は3年前のベルリンで19分台の当時の日本最高記録を作って以来、活躍していない。アテネのマラソン代表にはかすりもしなかった。

アテネ以降、有力な若手が出てきていない状態なので、なんとしても野口には北京の切符を手にしてほしい。渋井との力の差は歴然と思うが、怖いのはレース展開。

渋井はスタートからかなり強引に飛ばすだろう。後半失速するのはわかっていても万が一のこともある。野口が渋井のペースを無視して走るのか、追って一緒に飛ばすのか、判断はむつかしい。

前々回のシドニーの選考レースとなった東京では、千葉真子が飛び出し、それを追った山口衛里がそのまま突っ走り好記録で優勝。シドニーの切符を手にしている。

世界陸上で、1枚切符を確定するのは止めてほしい。そのえさがないと、夏の世界陸上に誰もでない、の回避策はあまりにも問題を大きくさせていると思う。

がんばれ野口。

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2007年9月20日 「女子マラソン 北京五輪の代表は誰に? ② 大阪世界陸上で土佐礼子に1枚目の切符」

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2007年9月 2日 (日)

・女子マラソン 北京五輪の代表は誰に? ② 大阪世界陸上で土佐礼子に1枚目の切符

世界陸上の女子マラソン。2時間10分台の自己記録を持つヌデレバ、周春秀が、夏のマラソンでも番付どおり1位、2位になった。土佐礼子が粘りで3位に入り、自動的に北京オリンピック3枚の切符の内の1枚目の獲得者(内定)となった。

スピードレースになれば土佐では太刀打ちできないだろうけど、夏の北京だから今日みたいな展開になるとチャンスはあるかも知れない。

後2枚の切符を3つのレースで、シドニーの金メダリスト高橋尚子、アテネの金メダリスト野口みずきを含む有力選手が争うことになる。

女子のマラソンは五輪ではまだ6回しか行われていない。日本選手の記録と選考の問題をまとめてみた。

1.1984年ロサンゼルス五輪

優勝   ベノイト(アメリカ)

日本選手 佐々木七恵(19位)、増田明美(棄権)

※ アンゼルセンが意識もうろうとしてゴールし、世界の感動を呼び、16km過ぎに途中棄権した増田は非難にさらされ、後に引退会見を開く。(その後復帰)

2.1988年ソウル五輪

優勝   モタ(ポルトガル)

日本選手 宮原美佐子(29位)、荒木久美(28位)、浅井えり子(25位)

  

3.1992年バルセロナ五輪

優勝   エゴロワ(ロシア)

日本選手 有森裕子(2位)、山下佐知子(4位)、小鴨由水(29位)

選考

選考会議直前に「メダルを取りますのでぜひ選んでください」と松野明美が記者会見をする事件があり、社会的な関心を呼んだ。

選考対象レースが3大大会の他に世界陸上がからみかつしっかりしたルールがなかったことが混乱の一因に。

まず、東京の世界陸上で2位になった山下に早々内定が出る。

東京 :谷川真理優勝

大阪 :小鴨由水優勝

名古屋:大江光子優勝

大阪優勝の小鴨は日本最高記録と初マラソン世界最高を刻む。2枚目の切符は小鴨に。

この大阪、2位の松野、4位の山本まで日本最高であった。

東京の谷川真理、名古屋の大江光子は優勝するもタイムは平凡であった。

3枚目の切符を、大阪2位(日本最高)の松野、谷川、大江と夏の世界陸上4位の有森で争うことになった。その直前の松野の会見であった。結局、有森が暑さと勝負強さを買われ選ばれ、結果的に本番で銀メダルをとった。

小鴨は大阪を所属のダイハツのエース浅利純子のペースメーカーとして走り、大記録を打ち立ててしまった。怪我をおして五輪に出たが惨敗。翌年にはダイハツを退社。事実上引退した。選考会に優勝したことがマラソン人生を狂わせてしまった。

4.1996年アトランタ五輪

優勝   ロバ(エチオピア)

日本選手 有森裕子(3位)、真木和(12位)、浅利純子(17位)

選考

選考レースは3大大会に五輪が夏に開かれるということで夏の北海道マラソンが加えられたがこれが選考を混乱させる。

北海道:有森優勝

東京 :浅利優勝

      (勝負どころでの転倒を乗り越えて)

大阪 :鈴木博美2位(日本人1位)

名古屋:真木優勝

4人の中で、最もいいタイムが大阪2位の鈴木であったこと。北海道が例年になく涼しい好条件だったわりには有森のタイムがよくなかっ