2009年11月17日 (火)

・女子マラソン 第1回横浜国際女子マラソン 低迷の女子マラソンの象徴

昨年までの東京国際女子マラソンのあとを引き継いで、第1回の横浜国際女子マラソンが15日開催された。

結果は

優勝 アビトワ(27):ロシア 2時間27分18秒

2位 嶋原清子(32):    2時間28分51秒

3位 ネデレバ(37):ケニア 2時間29分13秒

日本初の周回コースで、高低差13mの記録の出やすいコースとして設定されたが、強風の影響を受け記録は極めて低調であった。

北京五輪金メダルのディタ、銀メダルのネデレバの参加ということで、豪華メンバーを謳っていたが、彼女たちは五輪後過密スケジュール(推定:出演料がもらえるうちにレースに出ようとしているのではないか)で期待できない。日本人も期待できるのは嶋原唯ひとりで、8月に北海道マラソンを走ったばかり。

看板は過密日程の選手たちで、五輪の翌年なので皆調整中でレースに出てこなかった。

とはいえ、残念なタイム。強風というよりは今の女子マラソンの低調さを象徴するようなレースであった。

日本の歴代10傑の10位に昨年の最後の東京の尾崎好美の2時間23分30秒が入っているが、それ以外の記録は2005年以前のものばかりだ。世界的にも低迷は顕著で、今年の世界最高記録がドイツのミキテンコの2時間22分11秒。20分切りに程遠い記録で推移している。

来年の大阪では、はつらつとした若手が台頭してきて、ミキテンコの記録ぐらいは破ってほしい。

<関連記事> 昨年の東京国際
2008
1116日「最後の東京国際女子マラソンの勝者は新星尾崎好美」
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<関連記事> 
2009
824日 「女子マラソン 世界陸上2009尾崎好美銀メダル」
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2009年8月24日 (月)

・女子マラソン 世界陸上2009尾崎好美銀メダル

ベルリンで開催された世界陸上の最終日。女子マラソンで尾崎好美が銀メダルを獲得した。

陸連ばかりか、女子マラソンファンの私もこの結果に「ほっとした。」と言うのが正直な気持ちだ。

1.面白いレース展開

スローペースで始まって、徐々にペースアップ。飛び出す選手もなく、ペースアップについていけない選手が、次々遅れて、先頭の選手が減っていく。

30km過ぎついに4人に絞られる。尾崎が残っている。メダルは3つ。

35km。3人に。尾崎はまだ残っている。後はメダルの色。駆け引きが激しい。

40km過ぎ。とうとう白雪と尾崎の2人に。

後1kmを切ったところで白雪のスパートに尾崎がおいて行かれた。

2.世代交代(その1)

次々と選手が現われ、五輪のたびに選手選考が大きなニュースとなる中、バルセロナ、アトランタと有森の連続メダル。シドニーでついに高橋尚子が待望の金メダル。そしてアテネで野口が連続金メダル。

が、昨年の北京ではエース野口が怪我で直前に出場とりやめ、怪我を抱えながら走った土佐が途中棄権、一人完走した中村が13位に入るのが精一杯だった。その後も、野口の怪我の回復が芳しくなく、坂本も復帰は目処がたたない。若手の新谷、脇田の挑戦は失敗。

選考レースの成績から、今大会唯一の期待だった尾崎が何とか火が消えるのを防いだ。

3.世代交代(その2)

今年の名古屋も走った中国の20歳の白雪が世界陸上を制した。日本だけではなく世界でも、しばらく20分を切る選手も現われていない。五輪の翌年ということもあって、まだ大きな世代交代はこれからといったところ。

とりあえず、日本選手。冬のマラソンで20分台、21分台の記録を出す選手が現われてほしい。

4.解説

あまりにもポジティブな解説にうんざりだ。「日本選手はすべて調子がいい。」、「いい走りをしている。」、「いい表情をしている」。

脱落すると「直前に痛めた怪我の影響でしょうか」、「暑さ対策に不安があるとコーチが言っていた」。ではあまりにも簡単ではないだろうか。プロの解説なのだから、選手やコーチをよいしょしている暇があったらが、客観的な分析をしてほしいもの。

あげくは、尾崎そこのけで、尾崎の監督山下佐知子と同窓会のようなインタビュー。

5.日本選手の成績

 2位 尾崎好美 (28) 2時間25分25秒

 7位 加納由理 (30) 2時間26分57秒

13位 藤永佳子 (28) 2時間29分53秒

31位 赤羽有紀子(29) 2時間37分43秒

    渋井陽子 (30) 怪我のため辞退

上位3選手の成績で決める団体戦は中国(1、4,5位)についで銀メダル。

<関連記事> 選考レース

20081116日「最後の東京国際女子マラソンの勝者は新星尾崎好美http://yamaken38.cocolog-nifty.com/blog/2008/11/post-b68e.html

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2009年3月 8日 (日)

・名古屋国際女子マラソン(2009年)藤永佳子Ⅴ 地獄を見た新谷仁美

「逆転の名古屋」のとおりになった。何度も先頭グループから遅れながら粘りに粘った藤永が、27歳の初マラソンを制して世界陸上の代表の切符を手にした。高校三年生で5000mの代表として、スペインのセビリア大会に出場して以来の10年ぶりということになる。

が、記録は2時間28分13秒。残念ながら日本女子マラソン、ロンドンへは厳しい道のりであることを示した。

1.10年ぶりの天才少女藤永佳子

直線が続き前を行く選手が見えるのは、追いかける選手に勇気を与える。「逆転の名古屋」はこの直線と、後半の追い風の賜物のようだ。

解説の有森裕子のコメントにあったように土佐礼子を彷彿させる粘りで、27歳の初マラソンを制した。かつての天才少女が怪我で苦しんだ後やっとつかんだ栄冠だ。

2.地獄を見た新谷仁美

5km過ぎの給水所で、中国の白雪が飛び出したのについていけなかったが、あわてず時間をかけて10km手前で追いつくなど落ち着いた走りを見せ、30km手前で先頭のキレルのスピードが落ちたのをみてスパートするなど、見事な走りをしたが、スパートが早すぎたのか急失速。37km手前で藤永に抜かれてからほとんど歩くような走りに。

最後は8位でゴールになだれ込んだ。マラソンは怖い。かなりショックな結果だ。

まだ、マラソンを走る体が出来ていないのだろう。私もそうだったのだが、期待をかけ過ぎたようだ。

一度地獄を見ると怖くて走れなくなる可能性が高い。次レースはよく調整して参戦してほしい。

小出門下生。大阪で走った脇田茜も失速している。小出も年をとって指導する体力が衰えてきた反面、多くの選手を見るようになって、目が届かなくなってきたのではないだろうか。

3.選考レースが成長を阻害している

2年に1度開催される世界陸上。4年に1度のオリンピック。日本で開催される3大国際マラソンは、常に選考レースに指定されることになっている。海外のマラソンへの挑戦もしにくくなっている。(世界陸上は5人も選ばれるので、海外レース結果も考慮されるが)

これが、勝負重視の消極的なレースが続く要因になっていると思う。2位の堀江以下のレースはあまりにも残念な展開であった。

マラソンの性格上、先頭で走るのはペースメーカーを務めるようなもので不利とされるので仕方がないとしても、ちょっと酷い状態だ。

<関連記事> 私の直前予想

200933日 「名古屋国際女子マラソン(2009年)出場選手 藤永と新谷の新旧超高校生の対決

http://yamaken38.cocolog-nifty.com/blog/2009/03/2009-71c6.html

<関連記事> 昨年の名古屋国際

200839日 「女子マラソン 北京五輪の代表は誰に? ⑨ 高橋尚子夢実現せず 中村友梨香初優勝http://yamaken38.cocolog-nifty.com/blog/2008/03/post_a436.html

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2009年3月 3日 (火)

・名古屋国際女子マラソン(2009年)出場選手 藤永と新谷の新旧の元超高校生の対決

8日に開催される名古屋国際女子マラソンの出場選手が発表になった。五輪の翌年の大会ということもあって、出場選手は地味である。話題は高橋尚子が一般競技者として「ありがとうラン」と称して走るぐらいだ。

参加ベストタイムが2時間25分を切っているのは3人だけ。

1.シモン  22分54秒(2000年)35歳

2.白雪   23分23秒(2008年)20歳

3.大南敬美 23分43秒(2002年)33歳

シモンと大南が今回の看板だが、高齢だしベスト記録も随分古いものだ。シモンは1月の大阪も走っている。従来、後方待機で粘って後半どころで一気に勝負するタイプだったが、前半から積極的に飛ばし、後半は少しばてて5位に終わっている。隠れペースメーカーをやっているのだろうか。

中国の白雪は昨年の北京国際を制した新鋭。実質今回の本命かもしれない。

対抗は堀江知佳(28)ベストタイム 26分11秒かな。

1.新谷仁美

しかしながら、出場者に有力選手がいるか否かにかかわらず、私の大注目は新谷仁美である。21歳になったばかり。高校卒業3年目。岡山の興譲館高校時代から高橋尚子の後継者といわれた逸材。高校駅伝のエース区間花の1区で3年連続区間賞(日本人では唯一)をとり、そのうち2回は区間新であった。高校3年で走った都道府県対抗女子駅伝でも1区で社会人ランナーたちを抑えて区間賞をとっている。

卒業後は小出義雄のもとへ。1年目に練習の一環で走った第1回東京マラソンの女子の部(女子の有力選手は出場しない大会ではあるが)で優勝を飾っている。その後やや低迷したようだが、昨年後半あたりから力をつけ、本人の熱意を買い大きなマラソン大会への出場を許したという。

今年の都道府県対抗女子駅伝では、最長距離の9区アンカー区間で区間賞をとり、千葉県を26位から一挙に12位へ押し上げた。是非、25分を切って、できれば23分台で優勝してほしい。

2.藤永佳子

新谷の前に超高校級の選手といわれた藤永佳子、27歳で初マラソンに挑む。新谷が高校3年の時、都道府県対抗女子駅伝の1区で社会人・大学生を抑えて高校生区間賞をとったが、これは2000年の藤永佳子以来の記録だった。藤永は諫早高校3年生の時に世界陸上5000mの日本代表にもなっている。筑波大、資生堂へ進んだが怪我の影響もあっていつのまにか、ビックネームではなくなった。どのような走りをするのか、久しぶりにゆっくりテレビで見てみたい。最後まで画像に残ってほしい。

3.今年の3大大会に走らなかった選手

野口みずき、中村友梨香、福士加代子、大崎千聖(まだマラソン未走)、坂本直子らは走らなかった。五輪直後なので回避したというより、怪我などで走れなかったということだろう。大阪を走った脇田茜ももう少し鍛える必要がありそうだし、ロンドンへむけて是非新谷にはいい記録で走ってほしいところ。

<関連記事> 都道府県対抗女子駅伝の新谷

2009111日 「都道府県対抗女子駅伝2009 京都大会5連覇 小林祐梨子29人抜き

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<関連記事> 昨年の名古屋国際

200839日 「女子マラソン 北京五輪の代表は誰に? ⑨ 高橋尚子夢実現せず 中村友梨香初優勝http://yamaken38.cocolog-nifty.com/blog/2008/03/post_a436.html

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2009年1月25日 (日)

・大阪国際女子マラソン 渋井陽子復活Ⅴ

渋井陽子は20049月のベルリンマラソンで優勝して以来5回連続マラソンで勝てなかったが、ようやく復活の勝利。今年8月ベルリンで開かれる世界選手権の切符を手にした。

タイムは2時間2342秒とまずまず。

1.渋井陽子

今回を含めて渋井のマラソン暦は11回。

優勝は、

2001年のこの大会。初マラソンの世界最高記録で鮮烈なレビューを果す。

2004年のベルリンマラソン。高橋尚子の日本最高記録を塗り替える。

2009年の今回  しかない。

①②が強烈過ぎるため、一流ランナーという錯覚を与えている一方で、アテネ・北京と五輪選考レースの惨敗の印象も強い。強いランナーではなく、速いランナーなのだ。

①以来国内では6連敗だった。

前半飛ばし過ぎて後半失速するか、前半自重しすぎてペースを崩してしまうかのどちらかだった。今回は前半自重したが、後半うまくスピードに乗れた。

次そう簡単にうまくいくとは思えない。3つしかない五輪代表の枠に入ってほしいと思いより、疑いの眼が勝ってしまう。世界陸上で是非真価を発揮してほしいものだ。

2.スローペース

世界陸上の選考レースだったため、ペースメーカーがつかずスローペースでレースは展開した。中間点で1時間13分。倍にすると2時間26分。「遅い」と思ったが、テレビの解説は、「最近は後半が2分ぐらい良くなるので、スローペースだがそう悪くないタイム」と言っていた。マラソンは持久走ではなくなったのだ。

でも、はやり遅い。大阪なのだから優勝タイムはせめて22分台にしてほしいところ。

が、世界の女子マラソンの記録も伸びていない。20分を切った選手は世界には9人しかいないが、15分25秒のラドクリフ、18分47秒のヌデレバ以外の7人は19分台。新たな20分きりは、2007年、2008年は1人しかいない。

北京で惨敗した日本。世界陸上の選考レースでは、牽制などせずにある程度のペースで走ってほしかった。シモンは隠れペースメーカーだったのだろうか。

3.脇田茜

今回の招待選手で初マラソンは脇田茜と赤羽有紀子。脇田が21歳、赤羽が29歳でママさん選手と対照的だった。赤羽は最初のスパートを仕掛けるなど積極的なレースをし、2位に入った。2時間25分40秒。世界陸上は5人選ばれるので、赤羽は有力。

29歳の初マラソン。ロンドンの代表に届くだろうか。

脇田茜は26km過ぎの赤羽のスパートについていけず最終9位。31分16秒。やり直しと言う結果となった。まだ先頭集団にいる時に、脇田の指導者である小出義雄自身が「30kmを過ぎたら渋井が飛び出し、赤羽がそれに続く」のようなことをインタビューに答えていた。まだ力不足だということを認識していたのだろう。でももう少し上位にきてほしかった。

名古屋の新谷に期待。

<関連記事> 2008年の東京国際

20081116日「最後の東京国際女子マラソンの勝者は新星尾崎好美

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<関連記事> 昨年の大会

2008127日「女子マラソン 北京五輪の代表は誰に? ⑥ 福士加代子は惨敗

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2008年12月15日 (月)

・全日本実業団対抗女子駅伝 で脇田・新谷・永田が活躍

14日、第28回全日本実業団対抗女子駅伝が岐阜県で開催され、2年ぶり2回目出場の豊田自動織機が若い力で、初優勝した。

豊田は小出義雄が指導しているチームで、1区3位の新谷仁美(20)、2区2位の青山瑠衣(19)、5区3位の脇田茜(15日で21歳)、6区1位で逆転劇を演じた永田あや(18)など、ロンドン五輪女子マラソン期待の星が今回の駅伝で活躍した。

同チームの中距離界期待の星小林祐梨子は勤務実態がないとのことで実業団の駅伝には参加できない。

脇田は1月の大阪国際女子マラソン、新谷は3月の名古屋国際女子マラソンに参加するそうだ。楽しみだ。

<関連記事> マラソンの新星

20081116日「最後の東京国際女子マラソンの勝者は新星尾崎好美

http://yamaken38.cocolog-nifty.com/blog/2008/11/post-b68e.html

<関連記事> 女子マラソン期待の若手 新谷・大崎・中村

2008228日「女子マラソン 北京五輪の代表は誰に? ⑦ 名古屋国際エントリー発表 原裕美子をどのように評価するかhttp://yamaken38.cocolog-nifty.com/blog/2008/02/post_7b6f.html

<関連記事> 小林祐梨子問題

2008113日「都道府県対抗女子駅伝 京都大会新記録で圧勝 小林祐梨子問題も

http://yamaken38.cocolog-nifty.com/blog/2008/01/post_4afa.html

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2008年11月16日 (日)

・最後の東京国際女子マラソンの勝者は新星尾崎好美

最後の大会の勝者は新しい力、マラソン2回目の尾崎好美が制した。

世界で始めて国際競技連盟が公認する女子マラソンとして、1979年に第1回大会が開催された「東京国際女子マラソン」は今年の30回大会で幕を下ろした。大都市東京で男女の国際マラソンが開催されてきたが、交通規制上年2回の開催は困難との警視庁の要請を受けたもの。男子の「東京国際マラソン」が再編成され、シティーマラソンとしての「東京マラソン」が2007年からスタートしたが、テレビ局の関係か「東京国際女子マラソン」はこれに加わらなかった。来年からは「横浜国際女子マラソン」として再スタートする。

1.予想外に面白いレース

有力選手といえば、渋井陽子、加納由理、尾崎好美と北京五輪5位のマーラー・ヤマウチ、コズゲイ位で、最後の東京国際でなければ興味もわかなかったが、これらの選手が皆上位にからみ見ごたえのあるレースとなった。マラソンの醍醐味はなんといっても逆転。前半リードを奪った渋井は、お約束のように後半失速。2位の加納が急激な追い上げをはかり見る見る間に、差が縮まっていく。が、加納が渋井を捉える前に、その加納を3位の尾崎が抜き去り、渋井も抜き去った。

2.尾崎好美

初マラソンは今年3月の名古屋国際。北京の最終選考会ということで有力(or有名)選手が大勢、いわば敗者復活戦のような形で参戦したが、これらのベテラン選手を抑え、優勝した中村と共に初マラソンで2位に入った。タイムは2時間26分19秒。

今回の成績は、29回野口みずきの2時間2137秒、21回山口衛里の2時間2212秒に次ぐ、2時間23分30秒という立派な成績。27歳と遅咲きであるが、新星が現れたことは確かだ。指導者は山下佐知子。珍しい女性監督。山下は、1991年同じコースで実施された世界陸上東京大会2位になっている。

3.次世代へ

27回は高橋尚子

28回は土佐礼子

29回は野口みずき  が勝者として名を刻んでいる。

難コースで記録が出にくいため、選考会レースの指定を受けても東京を選択する選手が少なかったが、最後の27回からはビックネームが名を連ねている。30回はあの尾崎だといわれるよう成長してほしい。

4.生理でも走った女子マラソン

1985年の第7回大会。30kmぐらいだったと思うが、先頭集団にいた、旧東ドイツのビルギット・ワインホルトに異変が起こった。生理が始まったのだ。ランニングパンツが赤く染まる。テレビはあわてて上半身の映像に切り替える。なにしろ優勝争いとしている選手だから映さないわけにはいかない。結局優勝は同じ東ドイツのカトリン・ドーレだったが、ワインホルトは血まみれになりながらも、2位でゴールする。翌日の会社ではこの話で持ちきりだった。女性ならでの戦い。「生理になってもそのまま走れるのか」と、男性にとっては畏敬の念しか起こらない事件であった。

5.国際女子マラソン

国際女子マラソン。東京・大阪・名古屋と我々にはお馴染みの大会が3つあるが、世界に国際女子マラソンというのはこの3つしかないのでは。昔「ロンドン女子国際マラソン」というのがあったように思うが、今はなくなっているように思える。いずれにしろ「女子マラソン」好きな日本ならの事のようだ。

6.コース

国立競技場を出て、日比谷通りを南下して大森海岸交差点で折り返し、国立で戻ってくる。

途中のコースは部分的に変更されてきた。青山通りから赤坂見付の交差点で外堀通りへと曲がるコースだった。帰路はこの交差点が勝負どころだった。

男子もこのコースを使っていたので年2回見ることができたので、単にテレビでみている私にもすっかりコースが頭に入っていた。このコースを見られなくのは残念だ。

7.東京国際マラソン

男子の「東京国際マラソン」は、1981年から2006年まで開催されていた。私は当時の瀬古・宋兄弟の印象が強いので、先に男子の大会があって後から女子の大会が出来たものと思っていたが、反対であった。

<関連記事> 尾崎初マラソン

200839日「女子マラソン 北京五輪の代表は誰に? ⑨ 高橋尚子夢実現せず 中村友梨香初優勝」

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<関連記事> 北京惨敗

2008817日「女子マラソン 北京五輪の金メダルは誰に③ 日本5大会連続メダルならず」

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2008年8月17日 (日)

・女子マラソン 北京五輪の金メダルは誰に③ 日本5大会連続メダルならず

20km手前で飛び出したルーマニアのトメスク(38)がそのまま逃げ切り優勝した。アトランタのロバのような勝ち方だった。最後までデットヒートとなった2位には2大会連続でヌデレバ(36)、3位は地元中国の周春秀(29)。

外反母趾の故障を抱えての参戦となった土佐礼子(32)は15kmから痛みで顔が歪み20km手前で棄権。2回目のマラソンとなった中村友梨香(22)は野口の欠場、土佐の脱落といったプレッシャーがかかる中、淡々と走り13位。バルセロナの有森の銀、アトランタの有森の銅、シドニーの高橋の金、アテネの野口の金と続いたメダルが途切れた。

アテネ銅メダルのカーターは5kmで棄権。世界記録保持者のラドクリフは23位でまたオリンピックでは勝てなかった。

1.レース展開

暑い北京のマラソン。と、いわれていたのに、東京と合わせるように涼しくなった。出場選手は82人。随分沢山の選手が参加した。涼しい気候なのにスローペースでレースは進む。トネスクを追うとメダル(銀・銅)を取れない。選考レースなら追いかけたのであろうが、オリンピックは難しい。スローペースのおかげで38歳のトメスク、36歳のヌデレバが、上位を占めた。

2.ロンドンに向けて

日本は、最後の選考レースとなった名古屋が、ベテラン選手の最後の力を発揮する場となったように、いよいよ世代交代だ。アテネ以降有力選手がでていないのだが、一層ゼロからの再建をすればいいだろう。瀬古、中山、宋兄弟、谷口と有力選手を出した後、五輪ではバルセロナで森下が銀をとり成果を手にしたが、その森下が怪我で走れなくなって以降有力選手が育っていない男子のようになってほしくなってほしい。

野口にもうひと頑張りしてもらって、中村友梨香、新谷仁美、大崎千聖らの有力若手に順調に育ってほしい。

3.有森裕子

名古屋国際の時に有森の冷静な解説に関心したが、今回も冴えていた。土佐の異常を10km過ぎにすでに指摘。感覚的な解説の多い元マラソン選手のなかでは、唯一プロの解説だと思う。

<関連記事> ラドクリフ

2008815日 「女子マラソン 北京五輪の金メダルは誰に② 野口みずきは欠場、ラドクリフは出場」

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<関連記事> 有森の解説、中村の優勝

200839日 「女子マラソン 北京五輪の代表は誰に? ⑨ 高橋尚子夢実現せず 中村友梨香初優勝」

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<関連記事> ヌデレバ、周のことも

2007830日 「女子マラソン 北京五輪の代表は誰に? ①」

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2008年8月15日 (金)

・女子マラソン 北京五輪の金メダルは誰に② 野口みずきは欠場、ラドクリフは出場

1.野口は欠場

結局、野口みずきはオリンピック欠場となった。あまりに時間がなかったということだ。自身コメントを出している。「この4年間やってきた事は全て北京で走る為だっただけに、今も走りたい、走ろうという思いは消える事はありません。しかし現状を認識すれば出場を断念せざるを得ません。」

オリンピックに出場する選手の多くは、4年間この日のために戦ってきている。が、うまく力を発揮するためには、実力や強い気持ちのほかに運にも左右される。

我々も日常生活で規模こそ違え、「この日のために」戦っている。スポーツ選手を応援し、感動できるのは彼らを通して疑似体験が出来ることが大きいと思う。野口の欠場もまた、日常でせっかく準備したのに、夢が叶えないことがある自身と同一化して残念な気持ちを共有している、のかもしれない。

バルセロナの男子マラソンで銀メダルを獲得した森下広一は、その後怪我でマラソンを一度も走ることなく引退している。野口には走り続けてほしい。

2.ラドクリフ

驚異的な世界記録を持つイギリスのラドクリフ(34)は、野口の緊急事態が報じられる前の、8月4日の世界陸連のホームページに「北京のスタートラインに立つつもり」と出場を宣言している。左大腿骨の疲労骨折を抱えての出場で、ホームページを読む限りではあまり状態はいいとは言えないようだが、淡々としているように思える。

世界記録を出した後は、怪我や出産で充分な状態ではないのだが、出来るだけのことはしたということだろう。

アテネでは絶対の優勝候補であったが、私は野口に分があると思っていた。ラドクリフは管理レースしか走っていない。男女混合マラソンで男子のペースメーカーが4から5人つく。給水もすべてペースメーカーがとる。記録の出やすい季節とコースでのレース。①他の選手との駆け引き、②アップダウンのあるコース、③暑い気候、④他の選手の化粧の匂い などオリンピックで初めて経験することになるからだ。初めの5kmまでにラドクリフが飛びださなければ、野口の勝ちと思っていた。ややヌデレバを低く評価したようだが。

<20分を切った選手>

○は北京でマラソンを走ると思われる選手

○1.ラドクリフ  2時間15分25秒

○2.ヌデレバ   2時間18分47秒(アテネ銀メダリスト)

×3.野口みずき  2時間19分12秒(アテネ金メダリスト)

○4.カスター   2時間19分36秒(アテネ銅メダリスト)

×5.孫英傑    2時間19分36秒

×6.渋井陽子   2時間19分41秒

×7.高橋尚子   2時間19分46秒(シドニー金メダリスト)

○8.周春秀    2時間19分51秒

3.金メダルは誰に

地元の周春秀とヌデレバの争い。カスター、マーラ・ヤマグチ。耐久レースになれば土佐礼子か。平凡な予想だけど。アトランタのロバのような選手が現れるか。

<関連記事>

2008811日 「女子マラソン 北京五輪の金メダルは誰に① 野口みずきに緊急事態」

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<関連記事> 次女の夢断念

2008326日 「次女の決断 医学部進学断念」

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<関連記事> ヌデレバ、周のことも

2007830日 「女子マラソン 北京五輪の代表は誰に? ①」

http://yamaken38.cocolog-nifty.com/blog/2007/08/post_22d1.html

<関連記事> ラドクリフのことも

2007年9月20日 「女子マラソン 北京五輪の代表は誰に? ② 大阪世界陸上で土佐礼子に1枚目の切符」

http://yamaken38.cocolog-nifty.com/blog/2007/09/post_f743.html

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2008年8月11日 (月)

・女子マラソン 北京五輪の金メダルは誰に① 野口みずきに緊急事態

8日北京五輪が開幕した。その開幕直前野口みずきがスイスでの高知合宿の予定を繰り上げ緊急帰国していたというニュースが流れた。故障ではなく疲労がとれないためとのことであった。その後MRIを撮ったなどさらに悪い情報が流れていたが、 昨日会見が開かれ事実が判明した。左足の大腿(たい)二頭筋と半腱(けん)様筋を肉離れ。

回復に向かっているとのことでもう2・3日様子を見るとのことであるが、レースがこの日曜日であること、「現状30分程度のジョギングしかできない」ことからして、マラソンと言う競技の過酷さを考えると出場は無理であろう。

北京五輪の最大の楽しみは女子マラソンであり、野口みずきであっただけに残念だが、アテネの金メダリストだけにあまり惨めな姿を見せたくないと思う。

日本人第1号のメダルを期待された、重量挙げ48kg級の三宅宏実。体重調整の失敗から6位入賞で終わった。

前夜が48.15キロ。5時の起床時が47.7キロ。午前8時の検量時に47.35キロまで落ちてしまった。48kgで戦うのだから、この当日の体重減は大きかったようだ。父でコーチの銅メダリスト義行さんが、「土・日もなく練習して気たのに情けない」と落胆していた。

ぎりぎりまで体を追い込まないと勝てないし、ぎりぎりまで追い込むと怪我を誘発する。4年に一度のタイミングでベストの状態へ持っていくことは、運にも恵まれないと勝てないようだ。野口をはじめとしたマラソントップ選手の練習は並大抵ではないようだ。運がないでは納得できないかもしれないが、そう思って無理をしてほしくない。

アテネで大きな夢を実現しているのだから。

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