静岡県袋井市の葛城ゴルフ倶楽部山名コースで、11月29日から12月2日までの4日間にわたって今年のファイナルQTが開催された。参加した102名の選手全員にカウントバック方式で順位が振られ、来季の出場優先権が確定した。
初日、二日目は好天気に恵まれたが、三日目・最終日は冷たい雨が降る冬のゴルフを強いられた。選手全員同じ条件と言えばそれまでだが、けがを抱えての状態や体調不調で臨んでいた選手にはつらい環境だったと思う。
総じて充当な結果だったと思う。過去、力のある若手はここからトッププロへ羽ばたいていった。さて今年の選手は来年活躍できるか、シードを取れるか、などに注目して来春の開幕を待ちたい。
1.原江里菜(QT:1位、賞金ランキング:74位)
トップでQTを突破した。2008年8月の「NEC」で初優勝を飾った後、2009年も順調なスタートを切ったものの、後半から急速に不調に。2010年は賞金ランキング82位でデビューから3年維持したシード権を失った。ファイナルQTで2011年の参戦権を確保したが、2011年も不調のまま。開幕から18試合で16試合の予選落ちを繰り返し、復調の気配は感じられなかった。が、「日本女子プロ」以降は一転、9試合で予選落ちは1試合のみと急激に回復した。「森永」終了時点の賞金ランキング70位以内を確保できなかったため、今年のQTはついにセカンドからの参戦になってしまったが、セカンド、サードも危なげなくクリア。ファイナルでは2002年に実施されたQT制度の最少スコアとなる12アンダーの記録でトップの成績を収めた。夏より森守洋コーチについたことにより急に回復したとのことである。森コーチに至るまでは試行錯誤だったようだが、何とかQTに間に合った。
来年は優勝に絡む彼女を見てみたい。良かった。
2.酒井千絵(QT:2位、賞金ランキング:77位)
2007年のプロテストに29歳で合格した後、大きな実績もないまま、昨年のファイナルQTで7位に入り2011年のツアー参戦権を勝ち取った。が、26試合に出て14試合の予選落ちとなり賞金ランキングは77位。今年もファイナルは強く、来季もフル出場の権利を得てしまった。彼女に何の恨みもないし、制度に従ったものなので、個人に対するクレームではないが、彼女のような結果をみていると、一発勝負のQTは改善の余地があると思ってしまう。
3.野村敏京(QT:3位、賞金ランキング:64位)
2002年のQT制度実施以降、①その年の優勝者で、②翌年のシードを取れなかった選手で、QTを受けた選手がいたのだろうか。彼女は5月の「中京テレビ」に優勝した後、6月6日に単年度登録をしたので、2012年の「中京テレビ」までの出場資格を持っていたが、QT3位に入ったことで2012年の日本ツアー専念の環境が整った。
彼女の2011年賞金ランキング加算は6月6日以降分が対象となった。
彼女のプロフィールなどは → こちら と →こちら です。
4.2012年のシード権を獲得できなかった2011年のシード選手の成績
シード落ちの選手の成績はまずまずだ。今年の賞金ランキングがそのまま反映された結果となった。一ノ瀬、竹末、浅間、川原は全試合(条件のある数試合を除く)の出場権を得た。中田、ウェイ ユンジェ、甲田は微妙な順位。そこそこの試合には出られると思う。経費を度外視して、ウエイティングすれば可能性は広がると思う。私の応援順位1位の米山は引退。2位の甲田はフルに参戦できなくなった。最終日77が残念。
QT:賞金ランキング
①一ノ瀬優希 6位:55位、
②竹末裕美 8位:61位
③浅間生江 15位:62位
④川原由維 17位:67位
⑤中田美枝 46位:60位
⑥ウェイ ユンジェ 51位:76位
⑦甲田良美 55位:85位
⑧綾田紘子 72位:94位
5.2011年プロテスト合格者の成績 (2011.12.11 訂正)
今年のプロテスト合格のうち9名がファイナルに進出した。そのうち、豊永、サタヤバンポット、斉藤、川満は2012年度の単年登録者。香妻、堀、工藤は今年の高校卒業者。香妻までが常時ツアー出場となる。工藤は73,73と好スタートをきったが、最後悪天候のなか77,78と崩れた。頭のいい選手のようで、しっかりインタビューに答えてくれそうな楽しみな選手である。1年しっかり鍛えて来年のQTの備えてほしい。
QT:テスト順位:賞金ランキング
①豊永志帆 4位: 4位: 84位
②O.サタヤバンポット 27位: 1位: 56位
③斉藤愛璃 31位:16位:119位
④香妻琴乃 34位:15位:獲得なし(2試合)
⑤堀奈津佳 68位: 2位:133位
⑥工藤遥加 81位:11位:獲得なし(2試合)
⑦高島早百合 85位:14位:獲得なし(2試合)
⑧川満陽香理 91位: 6位:110位
⑨山里愛 97位:19位:参戦なし
※プロテストの順位は正式なものではない。
6.TPD特別登録者の成績
ここも明暗。今年のツアーの成績がそのまま反映された。木村は毎年ここで踏ん張っている。ツアーを見に行くとやはり存在感は大である。まだしばらく踏ん張ってほしいものだ。
藤野と木村は、2012年に2013年のシードを取れなかった場合、QTはファイナルから、原田と塩谷はセカンドからとなる。
昨年50位に入れなくてセカンドから勝ち上がった井上葉香は、40位となり来年はファイナルからの参戦権を確保している。
QT:昨年QT:賞金ランキング
①藤野オリエ(37) 5位:48位: 87位
②木村敏美 (45)36位:23位: 80位
③原田香里 (45)92位:25位:121位
④塩谷育代 (49)96位:42位:136位
7.私の注目選手の成績
①酒井美紀:21位。20歳。昨年のQT44位から今年は26試合に出場。賞金ランキング58位とシードに迫った。大城と主に粗削りだが楽しみな選手だ。
①山村彩恵:32位。19歳。今年の春高校を卒業。プロテストは全く歯が立たずクリアできなかったが、QTをファーストから戦い、見事来年の参戦権を得た。金田久美子のよな結果となった。
①日下部智子:37位。ウエイティングや主催者推薦をフルに使ってようやくつかんだシードは1年で手放した。2011年はわずか9試合しか出場機会がなかったが、来年はもっと多くのチャンスがあると思う。
②佐々木慶子:38位。産休の特別保証制度明けでシードを維持できずQTへ。木村や塩谷は子育てが一段落しているが、まさに佐々木はこれから。後輩への道を作る役目門会うことになりなる。
③大城さつき:45位。23歳。昨年はQT3位で2011年はフル参戦。賞金ランキング57位。今年2度優勝に近づいた。もう少し丁寧にプレーすればシードを取れていたとおもうのに残念だ。キャディの言うままにプレーするスタイルは疑問があるが、2012年は飛躍してくるかもしれない。
④中山三奈:49位。セカンド、サードと順調に通過したが、最終日76が足をひっぱった。高校生の頃は藤本麻子・竹村真琴に次ぐ3番手だったが、2年連続ステップアップで優勝するなど力をつけている。ちょっと残念な順位。
8.外国人選手の参戦制限の功罪
順位 昨年 今年
1位.パクヒヨン(韓国、ファイナルQTから) |原江里菜
2位.フェンサンサン(中国、セカンドQTから)|酒井千絵
3位.大城さつき |野村敏京
4位.大江香織 |豊永志帆
5位.大山志保 |藤野オリエ
6位.大谷奈千代 |一ノ瀬優希
7位.酒井千絵 |チェン ミンエン
8位.ミーナ・リー(韓国、サードQTから) |竹末裕美
9位.永井奈都 |下村真由美
10位.イボミ(韓国)(セカンドQTから) |下川めぐみ
※ 赤太字は2012年のシード権をとった選手
今年のQTから海外ツアーの実績に応じて、ファースト、セカンド、サードQTを免除する仕組みが廃止された。その影響が顕著に表れた。上位10名だけではなく全般になじみのある漢字の名前が並んだ。昨年上位30名のうち、当時LPGAの会員もしくは単年会員登録していない選手は8名いたが、今年はゼロである。7位のチェンミンエンは台湾籍、14位のP.チュティチャイはタイ籍、27位のO.サタヤバンポットは台湾籍、29位のナダエは韓国籍で、4人とも単年登録者である。
ツアー上位になじみのない選手が並んでツアーそのものの人気が落ちることを懸念してのことだと思う。今年の顔ぶれをみて安心したのも事実だが、ツアー全体の実力低下にならないようさまざまな工夫をしてほしいと思う。QT上位者に海外ツアーを主戦場にする選手がいなくなったので、40位以下の選手は繰り上がり出場の機会が減ったと思われる。
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2010年12月03日「女子ゴルフ ファイナルQT(2010)終了 大山志保、原江里菜、金田久美子らが突破」
http://yamaken38.cocolog-nifty.com/blog/2010/12/2010-9723.html
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2009年12月05日「女子ゴルフ 2009ファイナルQT終了 来季の出場権確定 その1」
http://yamaken38.cocolog-nifty.com/blog/2009/12/2009-3a56.html
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