・「モルヒネ」安達千夏
すべり出しはすごい話かなと感じさせた。どんな展開になるのだろう、と引き付けられた。
小学6年生の姉と2年生の妹。母は自殺してこの世にはいない。父は遠距離通勤のためめったに帰ってこない。たまに家に帰ると子供に暴力を振るう。ある日父に脚を蹴られ、後ろに倒れた姉。翌朝妹が姉を起こそうとするが起きない。
姉は亡くなり、父は逮捕され、妹は施設へ。その妹である真紀はやがて医師夫妻の養女となり、自身も医者になった。母や姉のところへ行くにはその手段を持つ医者が一番いいと。
ここまではこの小説の導入。読んでいて緊張してくる。
が、後がいけない。婚約者で真紀が勤める病院の院長ほか登場人物は、それぞれ味のある人たちで、病院での話もおもしろい。
でも、死に直面したかつての恋人に惹かれる真紀。理解に苦しむ。元恋人との関係だけが妙に浮き上がった話になっている。作者が表現したかったのは、ここだったかもしれないが、難解な恋愛小説になり、少々退屈だった。
<あらすじ> Books より転記
在宅医療の医師・藤原真紀(ふじわらまき)の前に、元恋人の倉橋克秀(くらはしかつひで)が7年ぶりに現われた。ピアニストとして海外留学するため姿を消した彼がなぜ? 真紀には婚約者がいたが、かつて心の傷を唯ひとり共有できた克秀の出現に、心を惑わせる。やがて、克秀は余命三ヶ月の末期癌(がん)であることが発覚。悪化する病状に、真紀は彼の部屋を訪れた…。すばる文学賞作家が描く、感動の恋愛長編!
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モルヒネ
安達 千夏
在宅医療の医師・藤原真紀の前に、7年ぶりに現れた元恋人の倉橋克秀。上司であり婚約者の長瀬。世界でたった一人だけ、自分の心の傷を共有できたヒデ。そしてヒデは末期癌患者だった。
うわーやられた。非常に痛い読書でした。今の私には辛すぎる。主人公の喪失感がすごく身近で、昨日些細なことでワンワン泣いてしまい、途中で本断念でしたもの。これは心穏やかな時に読むべき本です。
まだ幼い真紀と姉を置いて自殺した母親。そして真紀が小学校2年生の時に父親から暴行を受けて死んだ姉... [続きを読む]
受信: 2008年2月15日 (金) 21時25分

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